11月~12月にかけてインフルエンザの予防接種をするという方も多いのではないでしょうか。, 2018年の2月に開発されたインフルエンザの新薬「ゾフルーザ」がタミフルに代わるインフルエンザの治療薬になると話題になりましたが、いったいどんな効果のある薬なのかみなさんご存知ですか?, 2018年に開発されたため、昨年インフルエンザが大流行したときにゾフルーザは使用されていません。, 塩野義製薬が開発したインフルエンザの新しい治療薬「ゾフルーザ」が3月に発売され、今シーズンから本格的に使われる。「タミフル」との違い、効果や副作用について、医師に聞いた。, — Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2018年11月3日, 上記の薬の効果として、インフルエンザウイルスを周りの細胞に感染できなくするという効果があります。, 「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬」というのが、ゾフルーザの名前だそうです。, しかし、ウイルスは、自分の遺伝子情報を伝えるmRNAという物質を持っていないため、, このキャップ構造を奪い取るときにウイルスが持つ「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ」という酵素が働きます。, 先ほども記載したように、タミフル、リレンザは1日2回薬を服用し、それを5日間繰り返します。, それ以降は寝て休んでいれば自然にインフルエンザウイルスは消滅するので、とてもありがたい薬です。, 1回目の服用ですぐインフルエンザが感知しても、2年目、3年目と使用し続けることによって、将来的には、まったく意味を持たない薬となってしまいます。, そこまでしてゾフルーザに固執する理由がわからないので、ボクはタミフルを飲むでしょう(笑), しかし、発症率もタミフルよりも低いため、そこまで比較的安全な薬であると判断されています。, タミフルもインフルエンザ治療薬としてとても効果が高い薬で、費用も安く耐性もつきません。, 実際人生でインフルエンザになったのは1度きりなので、どうでもよいのですが・・・(笑). 2018年3月、これまでとは全く異なった抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」が販売開始されました。一部から「夢の治療薬」という評判が立つ一方で、処方を見送る医師もいるそうです。インフルエンザの流行ピークである今、「鈴木内科・ […] そうですね。内服薬としてはタミフルやゾフルーザ、吸入薬にはリレンザやイナビル、ほか、点滴薬のラピアクタなどが一般的なところでしょうか。, わかりました。「薬のタイプ」「推奨できる対象年齢」「用法・用量」「予防的な投与の可否」で整理すると、以下のとおりです。, そうですね。吸入薬は、粉状のお薬を肺へ吸いこんで使いますが、小さなお子さんや高齢者の場合、うまくできずにむせ込むと、お薬が体外へ出てしまいますよね。対象年齢を「5歳以上」としているのは、主にこの観点です。点滴薬は、起き上がれない入院患者さんなどに用います。, 効果はそれぞれ同等といえるので、難しい質問ですね。エビデンスや症例研究が多いのは「タミフル」です。加えて、ジェネリック医薬品も出ていますので、薬価が低いことも特徴といえるでしょう。, いいえ。「タミフル」の用法・用量は「1日2回 x 5日間」の10回なので、1回でものみ忘れしまうと、本来の効果が望めません。その点で、個人的には1回で済む「イナビル」をお出しし、その場で吸っていただくことが多いですね。ただし、吸引が苦手という方もいらっしゃいます。また、予防的な長期投与となると、「タミフル」を「1日1回 x 10日間」服用する考え方もあります。結論としては、「ケース・バイ・ケース」としか言いようがないですね。, いずれのお薬でも、重篤な副作用は「ない」と言っていいでしょう。一時、異常行動が話題になったものの、「必ずしも抗インフルエンザ薬が原因ではない」と結論づけられました。注意すべきは妊婦さんへの処方で、胎児への影響が心配です。かといって、お薬を処方せずにいると、発熱による胎児への影響が懸念されます。場合によっては、抗インフルエンザ薬ではなく、解熱剤にとどめることもあります。, たしかに、「早く効いて、1回の服用でいい」点は大きなメリットです。その一方、体内にいるウイルスへ「耐性」を与えてしまうという報告がなされています。耐性をもったウイルスがほかの患者さんに感染すると、「ゾフルーザ」では治せません。この点が、大きな懸念事項ですね。, はい。どうやら、お子さんほどウイルスに「耐性」を与えやすいようなのです。このため、日本感染症学会は2019年の10月、「12歳未満の子どもへの投与は慎重に行うべきだ」と提言しています。加えて、感染症を起こしやすい方にも、同様の耐性変異が多く見られます。, じつは「ゾフルーザ」のみ、お薬の仕組みが異なっているのです。ほかの治療薬は、ウイルスが細胞から出てくるのを待ち構えて、細胞の外で攻撃します。これに対して、ゾフルーザは細胞の中に入りこんで攻撃します。残念ながら、この新しい仕組みに対して、臨床データの量が「十分」とは言えません。耐性の問題も含めて、もう少し様子を見たいですね。, ここまでの事情をご説明し、なおかつ薬価が比較的高いことに納得いただけたら、処方しています。ご自身のお体ですから、ご自身の結論を尊重します。, インターネットを見ると、そもそも「抗インフルエンザ薬は要らない」という医師もいますね?, 抗インフルエンザ薬が有効なのは、ウイルス感染を起こしてから2日以内です。3日目には、体内の免疫システムによってウイルスが死滅しています。せきや発熱などは、体の防御システムによるものであって、ウイルス自体が起こしているわけではないのです。また、インフルエンザでは“めったに”死に至らないことから、抗インフルエンザ薬の不要論も散見されますね。, せきや発熱などの不快な症状が1日でも早く治まれば、それに越したことはないと思います。また、他人に移してしまう可能性を考えると、処方は有効です。加えて、肺炎やインフルエンザ脳症といった重症化リスクが捨てきれません。, 一番は「十分な休養と睡眠で体力を付ける」ことです。諸症状がつらければ、抗インフルエンザ薬ではなく、市販の「かぜ薬」でも十分です。ただし、お仕事や就学の都合上、何日も休むのは難しいのが実情でしょう。発症から間もない段階であれば、抗インフルエンザ薬を有効にご活用ください。, 結論としては、「そのときどきに応じて医師が判断した薬、あるいは治療法が一番」ということでしょうか。インフルエンザとは別の病気の可能性もあるため、自分で「決め打ち」しないことが大切です。ご家族への予防投与なども考慮する必要があります。まずは、早期に受診していただいて、その後の処置を決めていきましょう。, 北里大学医学部卒業。日本医科大学付属病院老年内科病棟医長、東京臨海病院糖尿病内科医長などを歴任後の2019年、東京都葛飾区に「鈴木内科・糖尿病クリニック」開院。改善の難しい糖尿病の治療機会を広げるべく、診療に努めている。医学博士。日本内科学会認定内科医、日本老年医学会老年病専門医・指導医・評議員、日本糖尿病学会専門医・研修指導医。, 本サイトでは正確かつ最新の情報を提供できるよう最善を尽くしておりますが、掲載された情報に基づく判断については、利用者の責任のもとに行うこととし、本サイトのご利用により万一何らかの損害が発生したとしても、一切責任を負いかねますのでご了承ください。, 公開日:2020/02/05  更新日:2020/03/03, 2018年3月、これまでとは全く異なった抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」が販売開始されました。一部から「夢の治療薬」という評判が立つ一方で、処方を見送る医師もいるそうです。インフルエンザの流行ピークである今、「鈴木内科・糖尿病クリニック」の鈴木先生に、抗インフルエンザ薬の最新事情を整理していただきました。, 新薬である「ゾフルーザ」は臨床データが足りない。吸入薬はむせ込んで吐きだしてしまうことがある。複数回にわたる服用薬はのみ忘れの危険がある。治療に限らず、本人や周囲への予防的投与という観点もある。起き上がれない患者には投与できる薬の種類が限られる。医師は、ほかにもさまざまに考えられる観点から、抗インフルエンザ薬の種類を絞りこんでいるのでした。一律に「どれがよい」とは言いきれませんので、なるべく「決め打ち」は避けましょう。. 新薬として、最近開発されたゾフルーザというインフルエンザの治療薬があります。その作用機序はタミフルなどとは違うところにあります。タミフルなどの耐性ウイルスのうわさがちらほら聞かれる中で、ゾフルーザの服用の仕方や効果に注目が集まっています。 昨年3月に発売された新しい抗インフルエンザ薬『ゾフルーザ』は、これまでのどの治療薬よりもよく効くと評判でした。 しかも、たった1日で治療が終わるという利便性から、全国の医療機関で処方されるようになりました。 タミフルなどの耐性ウイルスのうわさがちらほら聞かれる中で、ゾフルーザの服用の仕方や効果に注目が集まっています。, インフルエンザの治療薬ゾフルーザとはどんなもか、その特徴と副作用について紹介します。, まだ、薬価が正式発表されていないようですが、だいたいイナビルの薬価よりも1日薬価としての比較において高い目に設定されているようです。, 抗ウイルス薬の投与がインフルエンザウイルス感染症で全ての患者さんに必須ではないこと、細菌感染症からの症状を見誤ってしまうと無意味な投与になり、薬の耐性化につながることを懸念しているのでしょう。, 症状が発現してから48時間以内に投与したデーターしかないので、それ以後の投与に関しては有効性は裏付けられていない。, 1.通常、成人及び12歳以上の小児には、20mg錠2錠(バロキサビル マルボキシルとして40mg)を単回投与する。ただし、体重80kg以上の患者には20mg4錠(バロキサビル マルボキシル80mg)を単回投与する。, 成人および12歳以上の小児には顆粒4包を単回経口投与、体重80kg以上の患者には顆粒8包を単回経口投与、12歳未満で体重20kg以上の小児には、体重に応じて決められた用量を単回経口投与で用いる。, 慎重投与については、重度の肝機能障害のある患者には使用経験がないので慎重に投与するということです。, 他の注意点では、タミフルなどでも言われていますが、異常行動への配慮が必要だという点です。, さて、作用機序ですが、インフルエンザウイルスのmRNA合成を阻害することにより、ウイルスの増殖抑制するになります。, 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断できる場合にのみ使用します。, 授乳婦においては、母乳への移行は不明ですが、投与中は授乳を避けさせることとなっています。, ゾフルーザの特徴は、年齢・体重などの要素により投与量がまちまちですが、単回投与で済むという点です。, 吸入でイナビルというものがあり、それも単回投与ですが、吸入であることから小児の患者で投与が困難な患者が多数見受けられたことがあり、医療現場では困惑する場面がよく見られました。, 錠剤の大きさもゾフルーザ錠10mgで直径 約5.0mm 厚さ 約2.65mmの丸い錠剤、ゾフルーザ錠20mgで長径 約8.5mm 短径 約4.4mm 厚さ 約4.4mmの細長い錠剤であるので嚥下もしやすいと思われます。, なので粉でなければ飲めない場合は、吸入薬かタミフルドライシロップになってしまいます。, 2018年の9月ごろにNew England Journal of Medicineにゾフルーザについての論文が掲載されました。, 2)他人にうつすことを懸念するウイルス検出期間はタミフルよりも2~3日短縮される。, 3)約1割の患者でウイルスが変異して、ウイルス検出期間がむしろ延長したり、症状も出る期間が長引くことがある。, 3)は注意すべき点ですね、使いすぎて効きにくいようにならないようにしなければならないです。, ただ、1日1回で済むことは患者さんにとってメリットなのでどう処方していくかがカギになります。, デメリットなのは、薬価が高いことで、タミフルのジェネリック品が9月より販売開始されるので、, それとの比較では、3割負担の患者さんでは支払いが1000円ほどの差がでます。(処方として), 医療現場では前回の流行期に使えなかったので、この10月以降の流行期には使うことを期待しているみたいですが。, ゾフルーザの副作用は今の段階では、主なものとして、下痢(1.3%)、GPT増加(0.9%)、(12歳未満の小児、下痢(1.9%))である。, シオノギ製薬より製造承認がおりたとの発表があったゾフルーザ、内服の単回投与で済むという特徴から医療現場での期待が膨らんでいます。, 追記:論文の発表から、状況を判断して、患者さんとよく相談し適正に使われることが望まれます。, このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。, スポンサーリンク     夏になるといろいろと活動的になり、暑さの影響も受けて、疲れを知らず知らず溜めこんでしまうこともあります。 それを気づかずにがんばれる夏なんで …, スポンサーリンク   インフルエンザの症状として、特徴的なのは、高熱、頭痛、関節痛などがあります。 それらの症状が治まるのは、良くなってきていると思えてうれしいですが。 時には …, スポンサーリンク   インフルエンザは高熱・頭痛・関節痛などを伴い発症します。 その後、安静にして治療すれば1週間ほどで症状が治まって治癒に向かいます。 ただ、それで治まらず長 …, スポンサーリンク     インフルエンザウイルスによる肺炎は重症になりやすいといわれています。 なので、そのような肺炎を予防するのが大事とされています。   …, スポンサーリンク   インフルエンザにかかった場合に、 通常、免疫をある程度持っている場合はウイルス性の肺炎にはなりにくいと考えられています。 1957年のアジア風邪、2009 …. こんにちは、薬剤師のアキ(@marusuzu_ph)です。毎年冬になると話題になる「インフルエンザ」。予防接種を受けたという方も多いのではないでしょうか? そんなインフルエンザの治療薬「ゾフルーザ」についても、ここ最近話題になっています。 この記事では、そんなインフルエンザ治療薬について、種類・強さなどの違いを薬剤師がわかりやすく解説していきます。 2018年3月から新たに販売開始された抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ®(一般名:バロキサビル)」。当初は大きな注目を集めていましたが、耐性ウイルスの出現が問題に。日本感染症学会も、「12歳未満の子どもへの投与は慎重に」と […]

©Copyright2020 新卒リーマンの情報発信室.All Rights Reserved. Copyright© Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます). 23歳新卒で出版社で働いておりましたが、1年弱で会社を辞め今はブログ一本で生活しています。 昨年には、新薬「ゾフルーザ」が1回の服用で治療できるという利便性が話題となり、インフルエンザ治療薬の年間売り上げで1位となった。 2020 All Rights Reserved. インフルエンザの新薬としてゾフルーザが今年の2月に発売され、今年のインフルエンザの治療薬としてとても期待されています。ゾフルーザの副作用は、タミフルよりも少ないため今後はタミフルに代わりゾフルーザがインフルエンザの治療薬になるのではないでしょうか。 インフルエンザ治療の新薬として、ゾフルーザ(一般名:バロキサビル マルボキシル)が2018年3月に発売となりました。 ゾフルーザは従来のインフルエンザ治療薬であるノイラミニターゼ阻害薬とは異なる作用メカニズムで、インフルエンザウイルスの増殖を抑制します。 最新のニュースをこのブログでは書いて行きますので、よろしくお願いいたします。. ゾフルーザ(バロキサビルマルボキシル)は「 キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬 」と呼ばれる新規の作用機序を有するインフルエンザ治療薬で、1回の経口投与で治療が完了するという特徴もありま … 1回使用するだけで治療が完結する新しい抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ錠」について現役薬剤師が解説!ゾフルーザの効果・服用1回、保険適用の特徴・副作用やイナビルなど今までのインフル薬との違いについて説明します。妊娠中や授乳中、子どもは使用できるのかも掲載! くすりのサイト , 新薬として、最近開発されたゾフルーザというインフルエンザの治療薬があります。その作用機序はタミフルなどとは違うところにあります。タミフルなどの耐性ウイルスのうわさがちらほら聞かれる中で、ゾフルーザの服用の仕方や効果に注目が集まっています。 2018年3月、これまでとは全く異なった抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」が販売開始されました。一部から「夢の治療薬」という評判が立つ一方で、処方を見送る医師もいるそうです。インフルエンザの流行ピークである今、「鈴木内科・ […] ゾフルーザの効能効果 インフルエンザ治療薬です。病院でインフルエンザかどうかチェックをしてインフルエンザウイルスが検出されたら使うお薬になります。 ゾフルーザの用法用量 成人及び12歳以上の小児には1回20mgの錠剤を2錠服用



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